黒川温泉のドン後藤哲也の「再生」の法則


黒川温泉のドン後藤哲也の「再生」の法則


レビュー
日経BP企画
黒川温泉のドン後藤哲也の「再生」の法則
 かつては地図にも載らない無名の温泉地だった熊本県の黒川温泉。地域ぐるみでの大改革を経て、一躍、人気温泉地となった。改革のリーダーを務めたのが、黒川で2軒の旅館を経営し、国土交通省の「観光カリスマ」にも選ばれた著者である。本書で、その経営哲学を示し、改革の道筋を振り返る。

 25年ほど前、著者は京都で日本庭園を訪れる観光客が減り、自然の木が植えてある寺に向かう観光客が増えていることに気づいた。人々は自然の中で気持ちよく過ごすことを求めていると察知した著者は、松や盆栽で埋まっていた旅館の庭に雑木を植え始めた。裏山を金づちと、のみで掘り進めた「洞窟風呂」や、裏山から切り出した石で組んだ「岩戸風呂」も作った。

 自然を楽しむには、地域全体での雰囲気作りが必要。著者は旅館組合の執行部に入ってから、温泉地全体の改革を牽引する。雑木の植樹を進め、旅館や店の外壁を黒を基調としたものに変え、旅館の看板を撤去するなど、「日本のふるさと」を存分に味わえる景観作りを進めたのである。

 こうした経験から、どんな商売も「顧客が何を求めているか」を目を凝らして探し、真心を込めて提供することが重要と指摘。企業経営にも生かせる「再生の法則」をまとめている。

(日経ビジネス 2005/03/21 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)

内容(「MARC」データベースより)
地図にも載ってなかった黒川温泉を超人気温泉地に仕立てあげた「観光カリスマ」の一代記。現場の声を客の後ろ姿で判断する、スピードよりもスペースを大切に、理想の状態は最悪の状態の始まり等、12の「再生」の法則を伝授。

カスタマーレビュー

レビュアー: kotosuzuki
 およそ20年ほど前までは地図にも載らないくらい寂れた温泉だったという黒川温泉。しかし今や人気ナンバーワンを誇る温泉となった。
 由布院や別府など、近くに有力温泉が多数あるなかで、絶大な支持を受けている理由は何か。「山の宿新明館」と「山みず木」の2軒の旅館を経営する後藤哲也氏が明らかにする。
 雄大な景色や派手な名物があるわけではない。そこにあるのは旅人を優しく包んでくれる山里の風景、それと調和した旅館やお風呂、もてなしの心である。
 「山みず木」は木立の間の一本道をずいぶん登った先の一軒宿。その露天風呂は渓谷の岩場と一体となっており、人間も自然の一部であるということが実感できる最高級の温泉である。

レビュアー: 熱血バンカー (福岡市)
黒川温泉の街をあげての温泉地作りは余りにも有名。
その裏に後藤氏の大改革があったことを知る人はほとんどいないですね。私も当然知りませんでした。
本書に出会えて本当に良かったと思います。
自らの温泉のことを考えるのではなく、黒川全体を考えた街づくり。
全国の素晴らしい観光地を見尽くして、いきついた後藤氏の古里哲学は本当に素晴らしいです。黒川温泉の現在の飛躍振りがよく納得できました。
温泉に興味のある人にとどまらず、幅広く全ての人にお勧めしたい一冊です。

レビュアー: ヒュー (石川県)
 本書は後藤哲也氏の生き様である。黒川温泉を変えたい一心で、若い頃から父親とけんかし、黒川温泉協会との固執を乗り越え、人生の完成を今実現させている。
 同じ人間として、氏の人としての理想形を実現した現在を心よりお祝いします。黒川のため、黒川温泉のため、ひたすら忍耐、忍耐、忍耐を実践した氏の生き様に私は若輩者として、師に学ぶ点が大きい。素晴らしい一冊である。




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